<STORY>
1961年、アメリカはソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。NASAの研究所には、ロケットの打ち上げに欠かせない“計算”を行う優秀な黒人女性たちのグループがあった。天才的な数学者キャサリンは宇宙特別研究本部のメンバーに配属されるが、そこは白人男性ばかりの職場で劣悪な環境だった……。
埋もれていたアメリカの歴史秘話
ソ連との宇宙開発競争に火がついた1960年代の初頭。まだNASAにコンピューター室ができたばかり。
数学的才能をもつ3人の黒人女性が働いていたなんて、この映画を観るまではほとんどの人は知らないですよね。この映画によって貢献が周知されただけでも価値があります。

黒人差別を扱いながらも軽快な展開
コーヒーポットやトイレも白人用と黒人用が別。職場から1キロ近く離れた黒人用トイレへと、走って用足しに行かなければなりませんでした。
差別という苦悩がベースになっているにもかかわらず、暗い気持ちにならないのは、ヒロインたちが凜として誇り高く、その上とびきりチャーミングだから。
一部フィクションを織り交ぜているみたいだけど、軽快なテンポやユーモア溢れるセリフが気持ちいい。最後までまったくダラけない!

脇を固めるナイス男優陣!
ヒロインの女優さんたちは公開時にはあまり知名度はなかったんですが、男優陣には豪華な俳優さんたちが起用されています。
まず主人公のキャサリンの再婚相手を演じるマハーシャラ・アリ。2017年『ムーンライト』、2018年には「グリーンブック」で2度のアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

そして低迷していたケビン・コスナーが、本作で完全復活!彼こそアメリカって感じ!

米航空宇宙局(NASA)は今年、首都ワシントンにある本部の名称を、同局初の黒人女性エンジニアで、この映画のモデルにもなったメアリー・ジャクソン(Mary Jackson)氏にちなんで改名する方針を発表しました。

いろんな意味で見所満載。減点なしの満点映画です!
原題:「Hidden Figures」2016年 アメリカ
監督:セオドア・メルフィ
原作:マーゴット・リー・シェッタリー『Hidden Figures』
キャスト:タラジ・P・ヘンソン/オクタヴィア・スペンサー/ジャネール・モネイ/ケヴィン・コスナー/キルスティン・ダンスト/ジム・パーソンズ