<STORY>
失業とアル中で生まれ故郷へと逃げ帰ったグロリア(アン・ハサウェイ)は、偶然再会した同級生の経営するバーのウェイターとして働くことに。そんな中、テレビに現れたのは韓国に出現する巨大怪獣。その行動はグロリアの一挙一動とリアルタイムでシンクロしていた…。
荒唐無稽!

面白いとか面白くないとかを超えた、B級感満載で惹きこまれちゃう雰囲気。人間ドラマに加え、遠く離れた場所のスペクタクルが共存する、という荒唐無稽なプロットは、監督・ナチョ・ビガロンドの過去作品に共通しています。

この作品に惹かれた人は、スペイン上空に出現したUFOとマンションの一室に取り残された男女四人のストーリー「エンド・オブ・ザ・ワールド地球最後の日、恋に落ちる」も要チェックです。
B級映画ならではの!

怪獣映画!と大風呂敷を広げたものの、主軸になっているのはヒロインのグロリアの再生物語。怪獣が現れるシーンのほとんどはテレビ、スマホやタブレットでストリーミングする様子で描かれています。

SFXに予算を割けないインディー映画ならではのアイデアとセンスが、独特な雰囲気を醸し出していてユーモラス。役者の演技やセリフの応酬に集中して観られるのもポイント。
ダメダメアンちゃん!

凛とした強い女性のイメージの強いアンちゃんがこれまでになく残念な女子を演じているのにも注目! ヘンテコ映画のヘンテコヒロインは、観ているだけで面白いのです。

そしてグロリアの幼馴染み、オスカー役のジェイソン・サダイキスの演技も鬼気迫るものが…。この男の性格が作品全体の質感を単なるコメディに終わらせず、ストーリーに重厚感をプラスします。
まさかの展開の連続なんですが、不思議と考えさせられるエピソードもあったり。ジャンル分け不可能な全く新しいエンターテインメント作品を是非体験してみてください!
シンクロナイズドモンスター
原題:Colossal 2016年 カナダ
監督:ナチョ・ビガロンド
製作総指揮:アン・ハサウェイ ショーン・ウィリアムソン ジョナサン・デクター 他
キャスト:アン・ハサウェイ/ジェイソン・サダイキス/ダン・スティーヴンス/オースティン・ストウェル 他
公式サイト
