<STORY>
クランシーは様々な時空につながったシュミレーターに頭を突っ込み、アバターの身体を手に入れて様々な惑星へと取材に出かけていくスペースキャスター。アバターの身体で人々と語らい、そして死ぬ。それを何度も繰り返す…。
可愛いい絵柄とのギャップが!

今時の可愛いアニメ(1話目もゾンビ回だしな)。。と思いきや、ネトフリは攻めてきます! 話が進むにつれてポップでサイケなビジュアルははトリップ感満載になって、幻覚症状を起こしているかのような気にもなってきちゃいます。

世界観や設定を一通り理解したら最後、会話の内容が従来のアニメーションでは考えられなかったテーマだというこに気がつきます。クランシーがインタビューするのは薬物依存症のスペシャリストや作家、瞑想のプロや冤罪で死刑判決を受けた人物など…。
ペンデルトン・ウォード監督!

スタンダップ・コメディアンのダンカン・トゥルッセルは、ポッドキャストで「瞑想について2時間通して面白おかしく語れる」センスを持っているそうで、それにアニメーションをつけたら面白そう!と思ったのが、言わずと知れた人気アニメ『アドベンチャー・タイム』を手掛けたペンデルトン・ウォード監督。

子供向けから開放された彼が本領発揮! 実際のインタビューからアニメーションを起こす、アニメーション・ドキュメンタリーを ”トリッピー” に仕上げちゃってる! 実写のインタビュー映像では実現できないイメージの拡張に成功し体験を共有させることを可能にしてるところがこの作品のすごいところです。
映像と内容が一致していない

ホワイトハウスでゾンビと激しい死闘を繰り広げたりしながら薬物依存の話をしていたり、会話と映像がエグいくらいに乖離している。
「終末的な状況でも人は終末や自省的なことを語るとも限らない」と監督が説明しているように、一人の脳内を会話と映像で具現化しているかのような錯覚に陥る。

依存症や死、オカルトや魔術、瞑想の効用、仏教から葬儀など “死の産業” についてなどを経て、主人公が最終話で行き着く思想とは? 実際に観て確かめてみるしかないのです!
ミッドナイト・ゴスペル
原題:「The Midnight Gospel」2020年 アメリカ
監督:ペンデルトン・ウォード/ダンカン・トラッセル
キャスト:ダンカン・トラッセル/フィル・ヘンドリー/ドリュー・ピンスキー/ジョーイ・ディアス/ナターシャ・レジェロ
